04-30-00 SUNDAY

04-29-00 SATURDAY
とにかく無理しなくてもまぁ、生きてるし、そのうち死ぬし。
自分も、みんなも。誰でも。

噂に聞く、生まれ変わり。そんなことになったらやだなぁとふと思う、車のエンジンを切るとき。
せっかく死んだのに生まれ変わったら意味ないじゃん。だから、生まれ変わりは信じないほう。信じたくない感じ。

幽霊も信じないほう。せっかく死んだのに霊になって、うろうろしなくちゃなんなかったらやだし。
天国に行って神様に会ったらだっこしてもらってずっとそこにいたい。

地獄に行ったらどうするの?なんて聞かれるけど、まりあは地獄ってない思う。天国だけ。噂に聞いた地獄ってすごく怖いところらしいし、神様がそんなひどい意地悪なものつくらないと思うから。
まりあが死んだら、ぴゅーって天国の神様のところに飛んでいって、神様は雲の上でまりあをキャッチするためにミットをかまえていてくれると思う。

車から降りて、鍵を閉めて、歩き出すまでの間に考えたこと。たったこれだけの短い考えなのに、もうあちこち矛盾してる。

まぁ、とにかく考えなくても生きてるし、そのうち死ぬし。


04-28-00 GBが最後の夜
新弁護士さんに電話をした。アポをとった。持つべきものは友だ。最近つくづく思う。よい弁護士のこと、費用のことまで心配してくれて、今すぐお金がかからないようにしてくれた。女性弁護士に限定して探してくれた。

持つべきものは友とか、お母さんがよく言う、友達は財産よ。っていう言葉とか、最近ほんとうにそうだなぁと思う。
今まで意識しなかったけど、こうして時々は友達のこと考えて、感謝したりするのもいいと思う。

Thank you for being a part of my life

むかし、シスターキャサリーンに言われた言葉。
なにかあるとよく教会に走って行って、シスターキャサリーンの胸で泣いてた。
まりあは泣いて泣いて泣いて、シスターがまりあの背中を撫でてくれた。
まりあの手を握って、目を見つめながら、いろんな厳しい言葉、優しい言葉をかけてくれた。まりあの為に祈ってくれていた。
まりあこそが言わなくちゃいけない言葉だったのに。シスターはまりあにありがとうって言った。

あれから、まりあのゴッドマザーから手紙で、シスターは老齢で引退して、実家の近くの教会にかわったと聞いた。

だけど今でもいろんな場面で思い出すシスターキャサリーンのいろんな言葉。
今日は出会った人みんなに、そう思ってみよう。
Thank you for being a part of my life

今夜はGB最後の夜だった。ハレタちゃんと女のコ同士の話で盛り上がった。イガラシさんのつくるお酒をよく味わった。スタッフはちょっぴり涙ぐんでいた。金曜日の六本木のはじっこのほうの夜。


04-27-00 THURSDAY
そっか、間違ってもいいんだ。

自分の間違いは、わりと何回も許してきたんだし。
あのコの間違いだって、許せるよ。

ハンズのエレベーターで別れたタケシ君のことを思い出した。
間違わないで生きてきた人は、本当は間違いに気がつかないで生きている人。
正しいって言われてるコト。間違いって言われてるコト。
どっちも、なんでも経験してしまった人は、
傷だらけかもしれないけど、
どこへむかって進めばいいのか、自分で選んでいく力を持てる。 


04-26-00 WEDNESDAY

04-25-00 TUESDAY
ようするに性欲っていうものがなくて、一生涯に一度だけの愛する人と結ばれて、その恋だけを大事にして、正直で、勇敢で、優しくて、だけど物静かで目立たない人。そういう男の人。
信じてたんだけどな。
クラスでみんなに、そんなヤツいねーよ、って言われたみたいに、そうなのかな、、って思ったら、悲しくて悲しくて、悲しくてなって、まりあ、どうして泣いてるの?って言われたけど、いいの、なんでもないのまりあの問題だから、って言ったけど、すごいショックだったよーーー!!

「そういう男の人」っていうのをもう少し具体的に書けば、つまり、エロ本エロビデオは絶対見ない見たことない、歯磨きを忘れない、心から愛する人だけを想う心を持っている、いい人のふりをしない、そういう感じ。
いい人のふりをしないっていうこと。これ。
これがあるから、なにもかもダメなんだ。いい人のふりをする人。いい人になろうとする人。

ほんとうにショック、王子様ひとり撃沈。

性欲っていうものがなくて、一生涯に一度だけの愛する人と結ばれて、その恋だけを大事にして、正直で、勇敢で、優しくて、だけど物静かで目立たない人。
いるって信じてる。


04-24-00 MONDAY

04-23-00 SUNDAY

04-22-00 SATURDAY
夜中に喧嘩をして、土曜のおひるまで喧嘩してた。
電話でむかついたまりあが怒って、友達がごちゃごちゃ言い訳というか説明とかいうかそんな話を始めて、風邪で喉が痛いくせに、わーわー言い合って、まりあが、もういいよ。うざい。電話かけてくんな。さよなら。死んでね。と電話を切ったのが午前4時。部屋で隣にいた友達がゲラゲラ笑い、イライラしてギター持って、あーって歌ったりしてたら、さっき喧嘩した友達が、あわてて車飛ばしてやってきて、今マンションの下にいるって電話かけてきたのが、午前5時。もう顔見たくないし、いきなりくるなんてオカシイんじゃないのって言って放って置いたり、でも気になって電話で話したりして、とうとうまた喧嘩はじめたのが午前8時。

だんだん、なにが喧嘩の原因で、なんであいつに怒ったりしてたのかわかんなくなってきてた。
だけど、自分がなにかにむかついているんだろう。なにか、今目の前にいる友達じゃないなにか。だから仲のいい友達ときゅうに喧嘩なんかしてるんだろうと思った。 

どうしてそんな言葉が突然、まりあの口からでてきたのかわからない。
そんなふうに思っていたわけじゃ、ぜんぜんなかった。
寂しいんだよと言った。
そうしたら、なんか涙もでてきて、あれ、ほんとにまりあは寂しかったのかなとか思ったりしながらそれでも泣いてとまんなくなった。
ほんとうは全然怒ってなんかなくて、まりあはなんだか寂しくてそれでいろんなことにむかついていただけなの。
友達も泣き出してた。

喧嘩してたこととはぜんぜん無関係なこと、多重人格障害をあのコのためにも治療するっていう約束のことや、別荘のことや、赤いくつした、そんなことが浮かんできて、泣いた。
部屋で寝てた友達も起きてきて、紅茶をいれてくれた。3人で飲んだ。2名は泣いたり、鼻かんだりしながら、1名は笑いながら。

そうして仲直りしたのがおひる。

つかれた。夜は熱がでた。


04-21-00 FRIDAY

04-20-00 THURSDAY
あれからずっと親父から逃げ続けて、友達の部屋に泊めてもらったり、ひとりでホテルに泊まったりしてたけど、そんな生活って結構くたくたになる。
で、今日、新しい部屋を借りた。
荷物ももう、いろんな友達のとこにばらばらに置いてあるから、新しい部屋になにを持っていこうか。。。
いつから引っ越そうか。。

今さら、一人きりで暮らすなんて不安。

やっぱり住むのやめようかな。

今日、とびーとかと話した。ギャラを要求しないミュージシャンを探そうとか、そういう話。とびーは、いい音楽やれればいいんだって。まりあもそうだよって。

都内某所の隠れ家ぽい某レストランで打ち合わせをする。まわりは業界人だらけで、バカみたいな笑い方をしてる。コメディアンやクイズ番組の司会者がすました顔をしてワインを飲んでいる。高くて変な味のする料理。説明の長いシェフ。
洗面所に行く。鏡を見る。自分はなにをやっているんだろうと思う。

打ち合わせをしたり、ギターを弾いたり、曲をつくったり、テレビカメラの前でしゃべってみたり、通訳をして自分でもわかんない日本という国の説明をしたり、ビジネスの話に頷いたり、

こんなことは積み木じゃないか。
めちゃくちゃに積み上げられた積み木の塔が僕らの住処だろう。
すべてが間違いだったとも、すべてが正しかったとも言える。
もう、高く高く積みあがってしまったグラグラする積み木の塔にぶらさがって、僕ら降りられずにいるんだよ。


04-19-00 WEDNESDAY

04-18-00 TUESDAY

04-17-00 MONDAY

04-16-00 SUNDAY

04-15-00 SATURDAY

04-14-00 FRIDAY
僕はすっかり消耗していると思う。
熱がなかなか下がらないし、ネックを握る左手はなんだから力がはいらないように思うし、ピックを何度も落とした。
起き上がって、その日のやるべきことにとりかかる。
熱が下がらないから、すぐ息が切れてきちゃう。
つまんない意地悪をされて、ちぇっ。って思って、でも前にみたいに喧嘩する力がはいらない。ごめんねと言ってとぼとぼ帰ってくる。

僕の平熱は35.6度。
36度台も半ばになると、頭が少しぼーっとしてくる。
最近、体温の低い人が増えているらしい。

ロンドンにいるフランツが地下鉄でみたイングリッシュのおばさんと二人のジャマイカ人のことを話してくれた。

確かにracistはいる。

僕が思うのは、人は簡単にprejudiceになりうるということだ。
僕らは子供の頃からずっと、混乱した、不確かな情報に囲まれている。
それは、学校で先生が話したことかもしれないし、毎晩見ているニュース番組かもしれない。
だけど、同じ戦争のことを、違う国ではまったく違う歴史として教えているんだ。
同じニュースを、違う国では、その国の立場から放送してるんだ。

真珠湾のことなんて、今でもこっちとあっちじゃ180度違う教え方をしてる。
日本の新聞とN.Y.TIMESを比べて読んでみたら、同じ出来事はまるで違う側面から、まるで違う事実を報道している。
僕らが持つ僕らの意見。僕らの考え。そんなもの、メディアによって簡単にコントロールされちゃうものなんだ。
地下鉄のおばさんだって、彼女が愛読するコスモポリタンに、”ジャマイカンってこんなに素敵!”なんて記事が載ったりしたら、すっかり考えを変えるかもしれない。

君の欲しいものは本当にそれなのか。 


04-13-00 THURSDAY

04-12-00 WEDNESDAY
やっとやっとやっと、ヒロくんとかTK氏とかハレタちゃんに会って、上田弁護士にがっかりしたこと、親父が弁護士に電話をかけてきて言ってたこと、その他いろいろな話したかったことを話して、これからどうしていくかっていうことをみんなで相談した。
熱が下がったばかりで、なんだかクラクラしながら、それでもみんなで考えて、必要なところに電話をかけて、順番に整理していって、やっと方向がみえた。

客観的な視点、冷静な判断。
第三者とはなんて素敵なことなんだろうと思った。
これはちょっと意外な発見ではないか。僕はこの「第三者って素敵」という考えに喜んでいた。

頭の中でする、あのギィイイイイという音。

座っているその場所から自分が何度も消えそうになるのをひっぱり戻す。

手を離した風船を小さな光の点になるまで見つめていた、あの時、あの海で。

生きちゃっているからには、なにかしたほうが、まぁ、いいんじゃないかと思った。
それは、友達のためとか、自分のためとか、目的を持ったものじゃなくても、
この街に溢れてる涙。この街の片隅の涙に僕が出会うことがあったなら、僕はただ立ち止まりたいと思うだろう。立ち止まって、しゃがみこんで、抱きしめたいと思うだろう。
それだけのことなんだ。

街は腐っていて、人だってもしかしたら腐っていて、まるで死体と死体が手を取合っているようだとしても、それでも僕は、人が最後に持ち続ける心のカタチは、優しさなんじゃないかと思う。
死体になった後でもいいんだ。いつだっていいんだ。優しい気持ちを人は最後に思いだすんだよ。


04-11-00 TUESDAY
一昨日と昨日とひどい熱でぶっ倒れてた。
なんで急に熱なんかだしたのかわからない。
頭が痛くて痛くて、身体中痛かった。

今朝は熱が少し下がって、起き上がりたくてむずむずする。
もしかして森田療法というのはこんな感じになるのかな。

i-modeのリモートメールでE-MAILを見る。
xxxxからのメールに驚く。
まりあに会って恋におちました。まりあの笑い方、話し方、考え方が好きです。

egonがN.Y.から写真を送ってくれたみたい。
熱で倒れてる間に、ロミから何度も電話があって、すごく心配していた様子だったと聞く。へー、意外と思う。喉がもう少し痛くなくなったら電話しよう。

人に嫌われるような態度しかとってないんだ。好きだと言われると驚くんだ。返信も出来ないんだ。無視しちゃうんだよ。他にどうしていいかわかんない。


04-10-00 MONDAY

04-09-00 SUNDAY

04-08-00 SATURDAY
飲んじゃダメって言われてるクスリ飲んで、だって昨日はあのまま起きててもつらくて、胸がむかむかしてきて吐き気がひどくて、そうしたら、今日は夕方になっても身体がしびれてて、なかなかクスリが抜けなくて、8時にはGBにいなくちゃならなかったけど、立ち上がってシャワーをしてようやくGBについたのが9時だった。

GBを指定したのは僕。なるべくリラックスしたかったから。

英語でのインタビュー。無遠慮にアップで写し出されるまりあの顔。

喉が痛くて、頭がガンガンして、首とか間接とかがピリピリ痛んだ。
Egonが差し出したアスピリンをもらって飲む。

「テレビを見ている人達にメッセージを」
「テレビを見ている人達にメッセージを」
それは誰なんですか。


04-07-00 FRIDAY
あの、あの親父、あいつが弁護士に電話をかけてきて、なんて言っていたのか聞いた。
弁護士さんのところから帰り、夜になって一人になってから、帰り道の車の中で、この先のことをどうしようか考えていて、あいつ、親父の返答について思い出さなくちゃいけなくて、そうしたら、方向のはっきりした怒りがこみあげてきて、むかむかむかむかして倒れそうになって、もうやばいと思って、誰かがブレーキをかけて、こういう時に限って友達は誰もかれも電話がつながらなくて、それで、あきらめて、ひとりで、神様に話しかけてた。

死にたいとつぶやいた。

警察は強姦を笑う。弁護士は逃げ腰。父親は嘘つき。お母さんは泣いていて、友達は行方不明。

こんな国にいたくないってこと。
死ななくてもいいのかな。

この街で僕たちの居場所はどこにあるんだろう。
欲しいのは僕たちが眠れる場所だ。

そーっと泣いてたの。お母さんを送って、一人になった車の中からずっと。

なに言ってんですか、弁護士さん。父親に強姦されて、なにをどうやって”納得”するんですか?

日本じゃ、娘が父親になにされても、自分で親父を刺しに行くしかないんだよ。
日本じゃ、娘が父親になにされても、自分で親父を刺しに行くしかないんだよ。


04-06-00 THURSDAY/フランツ
Francescoと僕は話せば話す程、似ているんだなって思った。一昨日の夜から、仕事の話以外にもいろんなこと話してきたけど、弱い部分や、dreamerな部分とか、同じように感じて、考えてきたことが似てる人って、あ、ここにもいた。って思った。
こんなふうにMilanoからの新しい友達ができたことを嬉しく思う。

04-05-00 WEDNESDAY

04-04-00 TUESDAY
ちゃんと7時にGB に着いたのに、ロミはまだ部屋をでてないの、なんて電話かけてきて、まりあは一体どうやって初めてあうMILANOからとN.Y.からのゲストを見つけたらいいんだろうと思ってドキドキしながら、バーカウンターのところで待っていた。

ロミの紹介で、MILANOのプロデューサーに会うわけで、ロミの仕事をちょっと手伝ってって言われて、それで、働いたことないロミのチャンスだから、まりあも緊張してて、ジャケット着てスカート着てきたのに。

streetを行ったり来たりして、ガラス張りのGBの中をちらちら見ている男の人がいて、そのうちにもう一人やってきて、そうして二人一緒に、ドアのところにやってきて、近くにいたプラビンに何か話しかけて、帰って行った。
ねえ、プラビン、今の二人なんて言ってたの?
ヤマモトサンハイマスカ?ッテイッテタヨ
あ、それ、ロミの名字だ。

走って、外に出て追いかけて、挨拶をして、説明をして、3人でGBに戻った。

ロミは1時間半遅刻してやってきたけど、もう、仕事の話はそれまでに終わっちゃった。

あーあ。
そこがロミのおもしろいところだけど。


04-03-00 MONDAY
僕のまわりの人間全員が気が狂ってるんじゃないかと思いはじめる。
ひどい妄想。なにかに憑かれているのは君のほうだよ。まりあちゃん。
また僕は早すぎる蝉の声を聞いている。虫の羽音、蝉の音。耳の中でなってるようには聞こえないんですよ、先生。それは、確かに---この街から聞こえてくる。大勢の虫が羽をかさこそ動かして、僕のまわりをうろついているんです。

耳から離れない

半開きに開いた唇。煙草の煙り。僕のなにかを捉えようと僕のまわりで視線を動かす眼球。眼球。動く眼球。これは最近BEAMSで買ったんだ。これから夏にもいいよね。明日はみんなでお祝いだね。気狂いが喋っているんだと思う。いや、それは妄想なんだよ、まりあちゃん。蝉の声を振払おうと集中しながら、僕は用心して、話を聞く態度を崩してしまわないように気をつける。

AKIOさんに送るはずだったTAPEを確かめてみるとそれは違うTAPEだった。違うTAPEを受け取っていたのだ。

また蝉の季節になった。


04-02-00 SUNDAY

04-01-00 SATURDAY

8月/9月/10月/11月/12月/1月/2月/3月/4月/5月/