ラクになるための様々な(10月の)選択
僕には金がない。資力もない。希望もない。
僕はこの世で一番幸福な人間だ。
一年前、半年前には、自分を芸術家だと思っていた。
今では、そんなことには頭を使わない。
僕は存在するだけだ。

かつて芸術であったもののことごとくが、僕から
抜け落ちてしまった。
表現することなど、もう一つとしてない。ありがたいことだ。

ではこれは何だ?
これは罵倒であり、讒謗であり、人格の毀損だ。

そうだ、これは引き延ばされた侮辱、
「芸術」の面に吐きかけた唾のかたまり、
神、人間、運命、時間、愛、美・・・・なんでもいい、
とにかくそういったものを蹴飛ばし拒絶することだ。

僕は歌おうとしている。  


tropic of cancer

ラクになるための様々な選択