誰かの話を聞いている時に、 急に相手は死ぬんだと思うことがよくあるんだけど、 そうすると聞き方が変わってくるんだ。 本当の姿にもどった相手が見えてくる。
本当の僕達の姿が。
それで彼らの演技する芝居を追い払って、 どうしてそんなふうに動きまわって、真面目になって、傲慢な態度をとるのか? と、聞きたくなるんだ。
僕達とってなにが大切なのか教えてあげたくなる。
彼らに音楽を飲ませたくなる。 音楽を少し食べて、ぐらぐらきて、身を委ねるとき、 衣装や演技を捨てるときの 束の間の微妙な瞬間が僕は好きなんだ。
仮面が全部落ちて、やっと本当のことを話しはじめる。
形而上学的な話をするかもしれない。
僕達はみんないつも形而上学に挑発されているんだ。
ラクになるための様々な選択